| 保険仲立人とは |
|
保険契約の締結の媒介であって生命保険募集人及び損害保険募集人がその所属保険会社のために行う保険契約の締結の媒介以外のものを行う者(保険業法第2条)
|
|
つまり、お客様と保険会社との間に立って保険締結の媒介(保険会社のためではない媒介)を行う者です。当社ではお客様の現状を確認させていただき、リスクの調査・分析を行い、お客様を取り巻くリスクをヘッジするベストな形でリスクヘッジプログラムの作成・提案およびリスクコントロールの提案を行います。 なお、保険仲立人は独自に次の義務を負います。
- 保証金供託義務・・・保険仲立人は主たる事務所の最寄りの供託所に供託しなければならない。(保険業法第291条)
これは、保険仲立人は保険会社から独立した存在であるため、保険仲立人が保険募集について保険契約者等に与えた損害については、保険会社はその責任を負わず,保険仲立人自身が負うことになるためです。
- 誠実義務(ベストアドバイス義務)・・・保険仲立人は、顧客のため誠実に保険契約の締結の媒介を行わなければならない。(保険業法第299条)
顧客のために最良のものをご提案し、顧客のために誠実に業務を遂行する義務があり、違反すると罰せられます。
|
| 保険代理店とは |
損害保険代理店:損害保険会社の委託を受けて、その損害保険会社のために保険契約の締結の代理又は媒介を行う者で、その損害保険会社の役員又は使用人でないものをいう。
生命保険募集人:生命保険会社の役員若しくは使用人若しくはこれらの者の使用人又は生命保険会社の委託を受けた者若しくはその者の役員若しくは使用人で、その生命保険会社のために保険契約の締結の代理又は媒介を行うものをいう。(保険業法第2条)
|
|
つまり、損害保険代理店および保険募集人は、所属(受託)保険会社のために保険募集を行いますので、以下の権限を持っています。
・ 保険料受領権
・ 告知受領権
・ 契約締結権
なお、保険代理店は保険会社の為の媒介をしますので、保険仲立人が負わなければならない保険業法上の誠実義務を負いません。
|
| 保険仲立人と保険代理店(募集人)の違い |
保険仲立人が保険代理店(募集人)と本質的に違う点は『誰の為に保険契約の媒介を行うか』という点です。保険代理店(募集人)は自分の受託 (所属)する保険会社のために受託 (所属)する保険会社の商品の中からリスクの状況にあった商品の契約を媒介します。それに対して、保険仲立人は、保険会社から保険契約媒介の委託を受けずに保険会社から独立して、保険仲立人を指名した顧客の代理人として、顧客に最善の保険契約条件を得るために保険会社と交渉を行います。なお、保険仲立人が業務を行う際には、お客様より,指名を行った証となる「指名状」の発行を受ける必要があります。さらに、顧客に最善の保険契約条件を得るために保険会社と交渉することが保険業法第299条(保険仲立人の誠実義務)により定められています。このことは,保険代理店とまったく異なる点です。
|
 |

|
| 保険仲立人と保険代理店の相違点 |
| |
保険仲立人
| 保険代理店 |
| 保険会社との関係 |
保険会社から独立した存在であり、顧客の代理人として業務遂行する。 |
代理店委託契約を締結している保険会社の代理人として業務を遂行する。 |
| 顧客に対する法律上の誠実義務 |
あり |
なし |
| 日本で免許のない海外の保険会社との保険契約(外航貨物保険等)の仲立(クロスボーダー契約) |
可能 |
不可 |
| 契約締結権告知・通知受領権保険料領収権 |
なし ※保険会社から独立した顧客の代理人のため、これらの権限はありません。 |
あり ※保険会社の代理人の為その権限をもっています。 |
| 保証金の供託義務 |
最低4000万円〜最高8億円 |
なし |
|
|
| 指名状とは・・・ |
顧客が保険仲立人を指名したことを証明する書類です。顧客が指名を撤回し、指名状を回収するまでその指名は有効とされます。また、日付のもっとも新しい指名状が有効とされます。指名状は保険仲立人が顧客の代理人として、既存の保険契約等に関わる情報を保険会社に照会する場合ならびに新たな保険契約の引受交渉を行う場合などに用いられ、必要に応じて保険会社へ写しを提出しますが、それ以外の用途に用いることはありません。また、指名状が発行されると、指名状に記載のある保険契約に関して、保険会社、保険代理店、生命保険募集人、指名を受けていないブローカーは対象となる物件の付保に関し、顧客と直接交渉をできなくなります。
|
| 結約書とは・・・ |
結約書は、保険仲立人が行った保険媒介の内容を証明する書類です。保険仲立人が作成し、顧客と保険会社の双方の署名・捺印ののち、交付します。交付は商法(第546条)により義務付けられており、記載事項は保険業法(第298条)によって定められています。保険媒介業務においては、多様なリスクカバーを契約条件として盛り込み、また後日のトラブルを避けるために、具体的な契約内容を書面として明確にしておく必要性があります。なお、欧米ではカバーノートとして日常的に運用されています。
|
| リスクマネージャーの役割とは |
欧米でのリスクマネージャーの役割はもともと保険購入担当者でしたが、歴史的変遷をたどり、現在ではリスクマネジメントの専任担当者として、組織のリスクを横断的に把握することや、リスクの処理(保険の購入等)を統括する役割がリスクマネージャーの主な役割とされています。具体的には、1. リスクを把握する、2. 部門間の連携を取る、3. リスクへの対応の仕方について相談にのる、4. リスクファイナンシングを行うという4点です。
- 1. リスクを把握する
- 何がリスクとして存在しているかを全社的に把握することがリスクマネージャーのもっとも重要な役割です。
- 2. 部門間の連携を取る
- 各部署と緊密に連携し、日ごろから社内の情報収集を行います。
- 3. リスクへの対応の仕方について相談にのる
- 日々変わっていくリスクに対して、リスクへの対応方法について、相談に乗ります。
- 4. リスクファイナンシングを行う
- リスクファイナンシングについては合理的かつ効果的なものであることが必要とされます。リスクファイナンシングは各部署で行うことも可能ですが、全社のリスクを統括して処理すると合理的かつ効率的な処理が可能になると考えられます。そこで、リスクマネージャーが全社的かつ統括的にリスクファイナンシングプログラムを決定し、実行する役割を担う必要があります。
また、上記以外にも事故発生時の対応、訴訟の対応などの役割を持つ場合もあります。業務内容は多岐にわたり、高度な知識や能力が求められますので、専任者を設けることが望ましいです。なお、近年ではCRO(Chief Risk Officer)というリスク管理担当役員を配置する企業も現れてきています。
|
| リスクとはなにか |
リスクとは事故や災害が発生した後に被る損失等といえます。大別すると次のように定義づけられます。
1)リスクは損失の可能性である
2)リスクは損失の機会である
3)リスクは不確実性である
また、危険を表す用語としてリスクの他に、ペリル、ハザードという言葉が用いられており、それぞれ以下のように定義づけられます。
ペリル:損失の原因や損害をもたらす「事故」そのもの
ハザード:事故による損失の原因となったりあるいはそれらを増加させるような状態または状況。
|
| リスクの処理方法にはどんなものがある? |
リスクは、発見・確認された後、そのリスクがどのような影響を与えるか分析・評価されます。このリスクによる影響を経済的、効果的にできるだけ小さく処理するプロセスをリスクの処理と呼びます。
リスクの処理方法は、リスクコントロールとリスクファイナンシングの二つに分けられます。
- (1)リスクコントロール
- リスクが顕在化しないように予防制御し、あるいは万一事故が発生した場合でも損害の拡大防止・軽減をはかることのできる方策をあらかじめ講じておくことをいいます。具体的には、安全装置や防災機器等を設置しておくことなどが挙げられます。また、リスクの可能性が極めて高い場合やリスク強度(損害)が高く不確実性も大きい場合またリスクを経済的に処理できない場合には、そのリスクの発生要因となる事業の中止(リスクの回避)が行われます。
- (2)リスクファイナンシング
- 生ずる惧れのある損失にそなえてあらかじめ経済的な準備をしておくことをリスクファイナンシングといい、リスクを自分で保有する方法(リスクの保有)と他人に移転する方法(リスクの移転・転嫁)の2つに分けられます。
一般的に、日常的に損害や損失が発生しておりその被害額も小さく、年間を通じて合計すればある一定の額におさまる場合は、コスト(費用)として処理することが可能なため、リスクを保有する場合が多いと考えられます。それに対して、火災のように大きな損害を受ける惧れのある出来事は、発生頻度は極めて低いと考えられますが、一旦発生すると巨額の資金が必要となりますので、リスクを外部(保険、共済、デリバティブ、証券化等)に転嫁しその復旧に要する資金を転嫁した先より調達するといった財務的な処理が必要となります。
また、他人との契約の中でリスクを他人に移転する方法もあります。契約書の中で免責条項あるいは責任移転条項を入れておくことでリスクの移転が可能となります。
|